日本化粧品業界の現状

 化粧品の流行りを読むって、化粧品各社四苦八苦しているかと思います。
私は、多くの化粧品技術者との技術ディスカッションから感じたことをお話しします。

 最近の流行りは「バイコンティニュアス製剤」、「O/Dゲルエマルション製剤」、そして「クレンジングオイルの粘性付与」ですよね。ここ1,2年この製剤に関するお話をすることが多いと感じます。でも、ちょっと待てよ。。。この製剤技術って、私が若い頃にも一大ブーム!?が来ていたんじゃないの??って思ったんですよね~熟練技術者であれば既にお気づきかもしれませんが笑

 そうなんです。化粧品業界での「技術の流行り」って、約10年周期でめぐっているんです。逆を言うと、あまり進化がない!?最新の技術を盛り込んだ商品が売れるのにねぇ~って思っている人も多いんじゃないかと思います。

 いえいえ、化粧品は情緒的な価値がヒットするための最も重要な要素の一つ。生活者が商品を手に取って幸せだなぁ~とか、このキャッチコピーってなんかとても心惹かれるとか、既存の技術を活用した商品であっても、「見せ方」が斬新で生活者の心をつかむものであれば、ヒット商品になると私は確信しています。

 使いまわしの技術であっても、「新鮮な頭」でその技術を見ると、これまで誰も気付かなかった「ベネフィット」に気付ける場合もあります。なので、若い技術者の皆さん、諸先輩方が積み上げてきた「製剤技術」は、ヒット商品を生む宝の山になる可能性は大いにあるのです。

 でも、界面化学って難しいなぁ。。。言葉は知っていても技術の本質を理解するのって難しいですよね。ましてや普段の業務が忙しくて勉強する時間がないので、余計に後回しになっちゃいます。そこで先輩に聞こうにも先輩も忙しくて理解が及んでない場合が多いので、結局最後まで自分の中で腑に落ちない。

 今の日本の化粧品技術者は「負のスパイラル」に陥っていると思います。世界を見ると特に韓国、技術者のレベルは上がっています。学ぶ余裕(時間)があり、モチベーションも高いです。もちろん日本の化粧品技術力は世界トップクラスだと自負していますが、若手技術者へのOJTがままならず、技術力の低下が顕著になってきており、このままでは。。。とても不安です。

 この危機的状況を打破したい!我が社の技術力の底上げをしたい!と思っていらっしゃる化粧品会社は多いかと思います。(有)久光工房 Cosme-Techが若手技術者への「OJT」を請け負います。
化粧品技術指導/化粧品開発支援 (cosme-tech.jp)にも書いていますが、技術者を効率よく育てる一番の近道はやはり実際の業務を通じて、失敗や成功を体験し、都度「腑に落ちる」までディスカッションをすることだと思っております(開発案件も多いかと思いますので、実際の業務と連動)。座学ではありません(私見)。一緒に試作&ディスカッションしませんか??

 Cosme-Techにご興味のある化粧品会社、原料メーカー、ディーラー等化粧品関連会社の皆様、一度ご連絡いただければ幸いです。


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