回想(その2)

 皆さん経験ありますか?炭化水素ワックスの乳化は、なんであんなに乳化し難いのか。。。すぐに乳化不良を起こしちゃってブツブツが大量発生で右往左往~

 前回お話ししましたが、これは乳化剤の親油基の先端部分の極性と油剤の極性が離れているからなんです。。。えっ!でもこのベース処方は同じ非極性油である流動パラフィンは乳化できるのに何で?炭化水素ワックスも非極性。。。なぜ??

 相溶性(親和性)は成分の分子量にも依存します。分子量が小さなエタノールは水にも油にも相溶性が良いですよね?これは分子量が小さいと相溶性領域が広がるからなんです。なので流動パラフィンは炭化水素ワックスに比べて分子量が小さいため、相溶性(親和性)領域が極性の上下に広がっていますので、乳化剤の親油基の先端部分と多少極性差があったとしても突き刺さります。

 一方、分子量が大きな炭化水素ワックスは相溶性(親和性)領域がとても狭いので、ベース処方で用いた乳化剤ではHLBが高いんです。なので、分子量を考慮して、もっと極性差を小さくする必要があるんですよね~

 この分子量と相溶性の関係は、実は知らず知らずに乳化以外でもよく使っているんです。

 例えばクレンジングオイル、バイコンティニュアス、O/Dゲル etc.
追々お話ししますね~


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